ケースレポート


「もの忘れ」脳ドック奥村を、受診していただいた方の70%は、大きな問題はなく、少しだけ生活習慣を見つめ直し改善するだけで、さらに健康になれる方々です。しかし、30%以下ですがC判定がなされた方は、加療が必要な状態です。下記に、C判定のケースレポートを記します。

ケース1 MCI(軽度認知障害) 67歳男性

ご自身も、ご家族も、「もの忘れ」が心配になり、地元の大学病院を受診。3か月かけて一通りの検査を受けた結果は、「年齢相応で異常なし」と診断。しかし、その後も、もの忘れが気になり当院受診。MRIで海馬傍回の萎縮とリバ―ミード行動記憶テストで異常を認め、MCIと診断。MCIプログラムで経過は順調。

ケース2 脳過労 56歳女性

仕事での「うっかりミス」が増え、能率の低下にて、当院受診。MRI検査では異常なし、認知機能テストでも異常はなく、認知症は否定される。しかし、ストレステスト陽性で、前頭葉機能の低下を認め、「脳過労」と診断される。SSRIなどの薬剤服用にて、「もの忘れ」は軽快。

ケース3 ビタミンB12欠乏症  72歳男性

「もの忘れ」と「ふらつき」が気になり当院受診。MRI検査で異常はないが、認知機能検査で、注意力と遂行実行機能の低下を認めた。さらに特殊血液で、ビタミンB12の異常低値を認めた。診断は、胃切除手術に関連した「ビタミンB12欠乏症」。早速、注射によるヴタミン補充療法を開始し治癒する。

ケース4 アルツハイマー型認知症 72歳女性

「もの忘れ」を心配されたご家族に連れられて来院。MRIで海馬の萎縮が著明。認知機能テストでは、近時記憶機能が低下。アルツハイマー型認知症と診断。東京の「のぞみメモリークリニック」に紹介加療。

ケース5 レビー小体型認知症 76歳男性

「もの忘れ」と不眠を心配されて来院。MRIで頭頂葉に萎縮。認知機能テストでは、注意力・視空間認知機能が低下。レビー小体型認知症の診断基準を満たす。当院にて抗認知症薬など加療を開始。状態は安定する。

ケース6 特発性正常圧水頭症 78歳 男性

「もの忘れ」と「歩きにくさ」にて来院。MRIと認知機能テストで、特発性正常圧水頭症と診断。LPシャント手術を施行。もの忘れと歩行障害も軽快し、治癒する。